サンチャゴ・デ・コンポステーラへの巡礼道



  「サンチャゴ・デ・コンポステーラ」へ向かう巡礼道はフランス西部から2つのルートがあり、
  ピレネー山脈北部の「イバニェタ峠」と中央部の「ソンポルト峠」を越えるルートが有ります。

  この2つの道はプエンテ・ラ・レイナで合流し、ログローニョ、プルゴス、レオンを
  経てサンチャゴへ向かいます。コースにより距離の長短は有りますが、フランス側の起点から
  最長で約800qといわれており、スペイン国内だけの約400qのコースをとる人も多くいます。

  この巡礼道はレコンキスタ(8〜15世紀)の間でもキリスト教徒の往来で賑わっていました。
  11世紀には年間50万人以上の巡礼者が、サンチャゴ・デ・コンポステーラに在るカテドラルを
  目指して歩いていたと言います。当時は王侯貴族から宗教関係者、一般人民の商人や職人、
  農民などが身分に関係なく、馬に乗ったり、歩いて巡礼をしていました。

  中世から近世に掛けては、巡礼者達を守るためのサンチャゴ騎士団が作られ、主要な町や村に
  居て山賊などから巡礼者を守っていました。巡礼者は自分がサンチャゴの巡礼者である証に
  聖ペテロの象徴である帆立貝の殻を首からぶら下げていました。巡礼道付近に住む人達は、
  巡礼者に色々と便宜を図り、歓待したのは四国八十八ヶ所霊場巡りととても共通しています。

  巡礼の道筋には当時建設された教会や修道院などの遺跡が多く残されており、又巡礼道にある
  町や村には礼拝堂、修道院、宿坊、善根宿など巡礼者への施設が多く作られています。
  このフランスから始まる約800qの巡礼道や諸施設は、1993年に世界遺産に登録されました。
  国境を越えピレネー山脈から東のフランス側の巡礼道も世界遺産に登録されています。



















         サンチャゴ・デ・コンポステーラ大聖堂への巡礼道風景

  サンチャゴ・デ・コンポステーラの大聖堂への巡礼道は、ピレネー山脈のフランス側から
  約800qほどあります。起伏は有りますが、険しい上り下りは余り無く、道幅も十分有ります。
  四国八十八ヶ所霊場巡りの、歩き遍路道は約1,200q有りますので、距離的には2/3ほどです。
  それに四国の巡礼道の方が、細い山道の上り下りが多く有り、危ない所も多くて大変です。
  同じ巡礼道でも明るい南欧と陰湿な日本との差がはっきりと現れているのを感じました。




 巡礼道のセブレイロ峠にある村

 ここはレオンへ向かう途中にあった
 標高1000mを越えるセブレイロ峠に
 在る村です。ここは雨や雪の多い
 難所の一つと言われておりますが、
 この時も周囲には新雪が積もっており、
 冷たい北風が吹いておりました。

 おそらくこの峠越えがサンチャゴへ
 向かう巡礼者にとっての最後の難所と
 いえますが、四国の遍路道に比べれば
 山は緩やかな上り下りで楽な道です。
 現在は車道に成っているのでまったく
 問題ありません。




 アストルガのカテドラル

 アストルガの町はサンチャゴ・
 デ・コンポステーラへの巡礼道の
 途中に在る小さくて静かな町で、
 余り観光客の来ない所です。

 小さな町ですが、ここは司教が
 司祭を勤めておりますので、
 カテドラル(大聖堂)が在ります。

 ここのはそれ程大きな建物では
 ありませんが、なかなか感じの
 良い建物で好みの建物でした。






 アストルガの司教館

 この建物はガウディの友人である
 グラウ司教が1866年にアストルガの
 司教に赴任しましたが、その年の
 暮れに司教館が火災にあい、彼は
 ガウディに設計を依頼しました。

 1989年に起工しましたが93年に
 施主の司教が亡くなり、ガウディは
 途中で手を引いて未完に終わり、
 設計通りには出来上がっていません。

 後に赴任した司教は「お城みたいで
 住むのは嫌だ〜」と使用してません。




 レオンのカサ・デ・ロス・ボティーネス

 レオン市もサンチャゴ・デ・コンポステーラ
 巡礼道の途中に在る大きな町の一つで、910年
 レオン王国建国の時に首都になりました。

 これは1892年にガウディがグエルの友人の
 繊維商の事務所兼住宅として作った建物です。
 このビルは地上4階、地下1階の建物で、
 町の中心である市庁舎の隣に建っています。

 この建物は1891年に設計を終え、翌年に
 1年間という短期間に作り上げたもので、
 ガウディとしては超スピードで完成させた
 建物で珍しいものです。

 この建物を見た時には、初めてガウディの
 設計による「マトモな建物」を見たという
 印象を受けました。しかしガウディらしさが
 随所に出ているなかなか良い建物です。





 レオンのカテドラル

 このカテドラルは13世紀ゴシック建築物の
 傑作の一つと言われております。
 この大聖堂はフランスの「ランス大聖堂」の
 影響を受けていると言われております。

 このカテドラルには北門、南門、西門と
 3つの門が在り、正門である西門は
 2本の塔に挟まれておりますが、この塔は
 制作年代が違い、建築様式が違います。

 この大聖堂の見所はステンドグラスです。
 大小合わせて125枚有るといわれている
 ここのステンドグラスは、スペインで一番
 美しいものと言われております。

 これはなかなか見事なもので、特に正門の
 上にある丸い窓は大したものでした。
 このカテドラルを訪れるのは陽射しの有る
 時の方が良いでしょう。





 サン・イシドロ教会

 この教会は8世紀頃からありましたが、
 カスティーリャ・レオン国の
 国王フェルナンド1世の命により、
 11世紀半ばから12世紀にかけて大きく
 改装したロマネスク様式の教会です。

 この教会にはロマネスク教会の確立者
 であるセビーリャの大司教イシドロの
 聖遺品が祭られています。

 又ここはレオン王国の国王や王妃達の
 霊廟としても使用されております。





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